まず、答えの前提条件となる内容から説明します。
※これはTwitterでの質問への返事です。質問内容は文末にあります。

背骨を変形(捻じれ・しなり)させないと人は動けません。
立位で静止できるのは背骨が静止中の地面反力との均衡を自動的に保つからです。
その均衡を崩す(動こうとする)と背骨は変形し、同時に復元(動きの折返し)を試みます。
歩行は、この変形と復元の繰り返しと言えます。

走りでは、歩行より大きな変形をより短時間で得る必要があります。
反力を使うとは、この部分にそれを利用して楽しましょうと言う事です。
結果的に走りは高速化しますが、循環動作に特有の弱点がそれを邪魔します。

その弱点は「折返し動作」で起きる遅延や損失です。
これを回避する為に必要なのが「動作の先取り」で、それを現在の動きと同居させます。
同居は背骨で行いますが、その実態は捻じれ(回旋)です。
肢体は最初の捻じれに追従しますが、背骨はその動きが完了する前に次の捻じれを作ります。
※胸椎が先取り、腰椎が現在の動きかなと思います。

この捻じれは、肢体の最初の動きが終わる(折り返す)直前に次の動作を伝えます。
その結果、肢体は根元から先端に向かって「ムチ」のような特性を持ちます。
これは着地前に加速姿勢が作れている状態でもあり、
筋肉の伸張反射を最大限に使った動きでもあります。
※筋肉は伸ばして使います。

反力を受け取るタイミングは脚が実際に地面と接触する瞬間なので、
先取りした捻じれと相反する方向に入り、背骨はさらに捻じれます。
それは次の動作を作るパワー(タメ)となり、肢体では折返しの瞬間がより高速化します。
その結果、ストライドが伸びてピッチが低下(一定を超えない)する状態になります。
※肢体の動き(遠心力)自体も捻じれの増幅に使います。

反力は背骨で受け取とらないと上記の理屈は成立しません。
膝そのモノは緩めておくだけですが、膝の自動回旋(大腿骨の回旋と関係)が健全に機能しないと
折返し動作の品質(股関節や胸椎と関係)が悪化して滑らかな走りはできません。
※膝抜きという言葉は曖昧なので現在使ってません。

また、脚で蹴る走りも上記の理屈は成立しません。
その理由は、蹴る瞬間に関節の動きが止まり反力も相殺されるからです。

蹴らない走りは、母指球を支点にスネを倒して脚をテコ(膝屈曲)のように使って股関節の伸展で
胴体をスライドさせるので、関節の動きが止まる事はありません。
その為、反力の伝達や重心移動に滑らかさが生まれます。
また、上下動がとても小さいので上から落ちるような鋭く重い衝撃はありません。
※股関節の伸展速度は走速度と比例し、伸展は折返しの回旋に追従します。

以上を踏まえて質問に答えると、
背骨が耐えられる限りは、受け取る反力が大きいほど高速化へ貢献する可能性は高いですが、
背骨への負担も増加するので、そのバランスは目的に合わせて調整する事になると思います。
但し、反力の受け取り方には「滑らかさ」が必要で、
それが無いと反力は単なる衝撃に変質して筋肉を硬直させてしまいます。
※胴体から脚で地面を押す力を増加させれば反力も増加しますが、それは消耗も増加させます。
※反力が減少すると自力で背骨を変形させる必要があるので消耗は増加します。(砂浜で走る感じ)

前置きが長いですが、答えの前提条件なので省略できませんでした。
不明な点があれば質問して下さい。(質問はウエルカムです)
※専門家では無いので間違い等はご容赦


これはTwitterでの下記質問への返事です。